メイクセラピストとは、化粧によって豊かな生活を実現させるための療法であるメイクセラピーを行う人のことです。
介護が必要になると化粧をしなくなり、他人と関わる機会も減ってしまいがちになります。
そこで、化粧やおしゃれをすることで明るい気持ちになり、積極的に人と交流していけるようになる効果が期待できるのです。
高齢者に自信を持って生活してもらうために、化粧を通した療法を行うのが介護現場におけるメイクセラピストの役割になります。
メイクセラピストはメイクアップの他にもヘアケアやネイルケアも行います。
女性に向けたものが多いですが、スキンケアや顔のストレッチなど、男性に対して良い影響を与えられるケアも存在します。
メイクセラピーは、心理的な効果以外にもリハビリ的な効果も期待できます。
メイクをする動作は手を使うものが多いです。
そのため、握力や腕力の向上につながり、自立して行える動作も増えていきます。
また、顔の化粧をすると唾液分泌力を向上させ、口腔機能を改善できます。
誤嚥を防ぎ、咀嚼機能の改善になるのも、介護でメイクセラピーが注目されている理由の一つです。
虫歯や歯周病の予防にも有効です。
メイクセラピーは認知症の予防や改善にもつながります。
綺麗な物を見たり、手で肌を刺激したり、五感を使いながら化粧をするので脳の働きが活性化させるからです。
他にも、化粧によってきれいになることで自己肯定感が得られることでも、ストレスの解消になり、認知症の改善に役立つとされています。